県内の小学校で女子児童の面接中に児童相談所の児童福祉司という立場を利用し、女児にわいせつ行為をしたとして、県職員の男(32)が逮捕された強制わいせつ事件で、容疑者は県内の児相に3年間勤務し、児童面接などの状況に精通した上で犯行に及んだとみられることが10日、県などへの取材で分かった。関係者によると、面接の際は他の児童や教員などの介在がなく、2人きりで行われることなどを十分に理解していたとみられる。同容疑者は「やりました」などと話し容疑を認めているという。
県警は10日午後、強制わいせつ容疑で容疑者を那覇地検に送致した。勾留先の糸満署には多数の報道関係者が詰め掛け、容疑者が乗った車両周辺を取り囲んだ。容疑者は車内で身をすぼめうつむいた様子だった。
県によると、容疑者は2020年度から3年間、児相に籍を置き、22年度から児童福祉司として勤務していた。通常面接で動画の撮影は行わないという。
関係者によると、容疑者はこれまでにも面接の際に、同女児の様子をスマートフォンで撮影していたが、いずれもリラックスした状態で会話するなどしていて、わいせつ行為は確認されていない。容疑者は面接の状況などに精通し、女子児童側とは一定程度の信頼関係があったとみられる。児童が被害認識を持たないことを理解した上で、わいせつ行為に及んだとみられ、校内でわいせつ行為を撮影するに至るまでには、計画性もうかがえるという。