宮古沖ヘリ事故、飛行記録装置に「不具合ない」 陸幕長がデータ確認の見込み示す  


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記者会見でヘリ事故について説明する森下泰臣陸上幕僚長=11日、防衛省

 【東京】宮古島市沖での陸上自衛隊ヘリコプター事故を巡り、森下泰臣陸上幕僚長は11日の記者会見で、回収したフライトレコーダー(飛行記録装置)の記録が取れているかどうか問われ「今のところ、不具合や重大な欠陥があるとは聞いていない」と述べた。現在はデータを抽出して解析している「途中」としつつ、記録が確認できる見込みを示した。

 搭乗者6人の死亡が確認されたことに「痛恨の極み」とし、事故の再発防止と原因究明に取り組む姿勢を見せた。残る隊員の捜索も続ける方針を示した。機体の状態については「大きく損壊した上で主要部分が残っており、外郭部分がはげ落ちるような状況だった。だが(機体の損壊状況から)原因が特定されるような状況にはなっていない」と説明した。

 事故調査委員会は事故当日の4月6日と同21日に開催しており、3回目は引き揚げた機体の調査やフライトレコーダー解析の進展を踏まえながら日程を調整するという。

 同型機は訓練飛行などを停止しており、その再開予定について問われ「残っている機体の点検で異常がなく、周りの理解も頂ければ再開できるようにしたい」と話した。
 (明真南斗)

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