琉銀、5期ぶり増収増益 23年3月期連結決算 顧客向けサービス好調


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 琉球銀行(川上康頭取)が発表した2023年3月期連結決算(対象6社)は経常収益が前期比5・4%増600億9300万円、経常利益は同7・2%増の84億9900万円で5期ぶりの増収増益となった。純利益は同5・5%増の58億9600万円。与信費用の減少による戻入益などが作用した。ただ外債の売却損が響き利益を押し下げた。

 銀行単体は経常収益が同5・3%増の407億5600万円、経常利益は同3・8%増の72億6100万円となった。純利益は前期とほぼ変わらず51億9500万円だった。本業のもうけを示すコア業務純益は9・4%減の66億9900万円だった。カードビジネス関連など顧客向けサービスが11・7%増の56億9100万円と着実に実を結んだ。

 コロナ禍の影響が出やすい業種に追加で引当金を計上する手法を一部解除し与信費用が改善。一方で19億円超の外債売却損が響き純利益増には至らなかった。

 24年3月期は経常収益が3・5%増の622億円、経常利益が12・9%減の74億円、純利益が13・5%減の51億円を予想する。川上頭取は「有価証券関連は苦しい状況だが、自助努力したのは相応の成果が出た」と総括した。

(謝花史哲)