3月卒業の県内高校生の就職率が過去最高に 一方で半数が3年以内に離職の統計も…


この記事を書いた人 琉球新報社
2023年3月卒業予定の高校生の採用に向けた新規求人票受け付けの様子=2022年6月1日、ハローワーク那覇

 沖縄労働局(西川昌登局長)は15日、2023年3月に卒業した新規高卒者の就職内定率が98.2%だったと発表した。前年同期比で0.4ポイント改善しており、比較可能な2001年3月以降、過去最高となる。

 就職希望者数は1693人で前年同期比11.1%(169人)増、求人数は3577人で同34.1%(909人)増、就職内定者数は1663人で同11.5%(172人)増といずれも増加している。産業別では建設業の求人数が722人で、建設業としては過去6年間で最も多くなっている。

 一方で、3年以内の離職率が約半数の49%と雇用のミスマッチが課題となっている。沖縄労働局は生徒の早期就職活動開始に向けて、県や教育機関と連携しながら保護者への情報提供やセミナーの実施など、新たな取り組みを計画している。

 例年、全国の平均的な内定率が9月末時点で60%を超える一方、沖縄は同時期で27%と低い傾向にある。西川局長は「早めに就職活動を始め、企業や業種について理解を深めることがミスマッチを防ぐことにつながる」と述べた。

 3月卒の県内大学生に関する就職内定率(2023年3月末時点)も88.2%と前年同期比2.5ポイント増加している。

 就職希望者数は同8.1%増の2707人、就職内定者数は同11.1%増の2387人だった。新規大卒者については県内大学からの聞き取りに基づいており、沖縄労働局は参考値として公表している。
 (普天間伊織)