【宜野座】宜野座村漢那区(新里朝行区長)で4日、屋宜照子さんのカジマヤー祝賀パレード(道ジュネー)が行われた。1月3日生まれだが、地域の人々が参加しやすいようにと、ゴールデンウイーク期間中に開催し、多くの区民や村内外からの人々、本土の親族らが参加した。コロナ禍を経て久しぶりに漢那区がにぎわい、照子さんの人望の厚さを感じさせた。
照子さんは幼い頃に母親を亡くし、沖縄戦や昭和の過酷な時代を懸命に生き抜き、1男4女を育てた。「60の手習い」で三線を始め、80代で米国にも行くほど活動的で、原付バイクで野菜を譲り歩く「野菜くばやー(配り)のおばぁ」として知られた。
自宅での「報告の儀」の後、照子さん、長女の安富礼子さん、長男の満さんが乗車し、孫の卓磨さんが運転するオープンカーを先頭にパレードが始まった。「漢那西初等学校跡」を巡り、大勢の参加者が練り歩く大規模な行進となった。
各拝所で「奉納舞踊」が執り行われ、津波古寿さん(漢那区)が勇壮に「舞方」を奉納。漢那区青年会はたくましくエイサーを演舞した。
漢那区公民館でのエイサーは、地謡の速度が加速し、青年会も勢いが増す圧巻の演舞となった。区の児童も参加した。
パレードは拝所「ヌンドゥルチ(ノロ殿内)」で終えた。宜野座村デイサービスセンター関係者も祝福に訪れた。
長女の礼子さんは「ここまで生き抜いてきた母に感謝です。人のために尽くしてきた母親の気持ちを引き継ぎたい」と話した。
漢那公民館での祝宴では、孫で一級建築士の屋宜麻美さんが感謝を伝えた。
(池辺賢児通信員)