双子の上地兄弟が躍動 那覇国際、バドミントン男子団体で初の栄冠<県高校総体2023>


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男子団体決勝 シャトルを懸命につなぐ那覇国際の上地翔人=21日、那覇市民体育館

 沖縄県高校総合体育大会は21日、各地で先行競技が行われた。バドミントン団体戦男子決勝は那覇国際が3―2で糸満に競り勝って初の栄冠に輝いた。女子は糸満が3―1で普天間を下して制した。卓球シングルス男子決勝は玉城一真(首里1年)が3―0で仲嶺真瑠(北中城2年)にストレート勝ち、女子は上原南羽(糸満1年)が3―0で狩俣あい梨(宮古1年)を破り、男女ともに1年生が頂点をつかんだ。テニス団体戦は男子決勝で沖縄尚学が2―0でコザを退けて制し、女子も沖縄尚学が2―0で普天間を下して頂点をつかんだ。水球は那覇商が14―4で那覇西・陽明にコールド勝ちし、3年連続の1位となった。

 バドミントン男子団体決勝。那覇国際は勝ち星三つの全てを双子の上地翔汰・翔人(ひろと)が挙げ、初めての頂点に立った。

 県内の高校ダブルス敵なしの上地兄弟は第1ダブルスを快勝した。しかし「第2ダブルスと第1シングルス、どちらか一つが勝つことを願っていた」というが、いずれも敗れ1―2に。勝負は第2シングルスの翔人、第3シングルスの翔汰にゆだねられた。

 準決勝でもフルゲームを戦い、疲労が蓄積していた翔人は、第1ゲームを取られた時は「もう動けない、負ける」と諦めかけたという。だが、第2ゲームの終盤、隣のコートで翔汰が圧勝。その姿に「まだできる、まだいける」と奮起した。

 第2ゲームを取り返し、第3ゲームは追いつ追われつの戦いに。一本一本つないで好機を狙った。コーナーに決めて激戦を制した翔人は「最後の大会に懸ける思いは強かった」と語り、その思いを支えた会場の応援に感謝した。

 進学校ゆえの限られた時間で練習を積み重ねてきた。兄弟で全国を経験しているが、団体での出場は初。「新しい学校の新しい伝統を俺たちの手でつくりたかった」という兄弟は伝統に1ページを加えるべく、部員を率いて北海道へ向かう。
 (安里周悟)