こだわりのコーヒーと満足の定食 ギャラリーカフェしょう(名護市)<うちなー味まーい>78


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 色とりどりのハイビスカスに真っ白いテッポウユリ、青に染まったヒスイカズラ。名護市辺野古の「ギャラリーカフェしょう(笑)」を5月に訪ねると、何組ものチョウのつがいがひらひらと舞っていた。8年前に原野を切り開いて建てられた店の敷地には、数種類の果物の木々が根付き、遊歩道に沿って庭を歩きながら花々を見て楽しむことができる。

人気のとんかつ定食(800円)

 地元で生まれ育った飯田昭義さん(71)、育子さん(71)夫妻が共同経営を始め、8年がたった。設計士の昭義さんの仕事の関係で長く南風原町に住んでいたが、退職を機に夫婦は辺野古に戻ってきた。庭と店舗を設計し、趣味の絵を飾り、2人でコーヒーの研修を受けてメニューを開発すると、地元客を中心に続々と客が集まってきた。

 中高生にも人気のぜんざい(200円~)は、辺野古で昭義さんの母が営んでいた「飯田食堂」の味を受け継いでいる。とんかつ定食(800円)やしょうが焼き定食(同)には小鉢がいくつも付き、運が良ければ庭で取れたグアバやパッションフルーツのゼリーが食べられる。自慢のカフェメニューは、こだわりのコーヒーにパンかケーキがついて500円。

 店名はカフェだが、満足いく定食も選べる貴重な店だ。飯田夫妻は「のんびりとした飲食店にしたかったけど、お客さんの要望に応えるうちにメニューが増えた」と笑う。お昼時には老若男女がひっきりなしに訪れるにぎやかな場所となった。

 午前11時~午後2時半(ラストオーダー2時)、夜は予約制で午後6~10時(同8時)。定休日は毎週火曜と第4土曜。名護市辺野古917の11、電話0980(55)2636。
 (増田健太)

(古川峻)

(右から)飯田昭義さん、育子さん夫妻と、カフェのスタッフで息子の健さん=8日、名護市辺野古