3人の農家からスタート、今やアセロラの「拠点産地」に 沖縄・本部町 今年の目標は3.5トン


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アセロラジュースが振る舞われた「アセローラの日記念セレモニー」=12日、本部町大浜のもとぶかりゆし市場前

 【本部】「アセローラの日」の5月12日、本部町のもとぶかりゆし市場前で第23回記念セレモニー(町観光協会主催)が開かれ、町の特産品となったアセロラを町内外にPRした。生産者でつくる組合は、ことしの町内の生産目標を3.5トンとすることを明らかにし、会場では冷たく甘酸っぱいアセローラジュースが振る舞われた。

 生産者の崎浜導秀さん(73)によると、町内にはアセローラ生産組合として18人の農家がおり、昨年の生産は町内合計3トン弱だった。5月~10月が生産の時期で、アセロラを求めて多くの観光客が本部町にやってくる。

 この日のセレモニーには生産者、町役場や企業関係者が集まり、赤く色づいた果実が披露された。平良武康町長は「今年もアセローラに感謝する日がやってきた。昭和57年(1982年)に3人の農家からスタートし、研究会ができ、今ではアセローラ拠点産地として県から認定を受けている」と説明し、特産品をアピールした。

 町によると近年では5トン生産される年もあり、町は観光の回復に伴う消費拡大に期待している。當山清博(きよひろ)本部町観光協会会長は「産業と観光が一つになり、小さな果実で大きな町がつくられる」と話し、“町の宝アセローラ”による地域活性化を願った。
 (増田健太)