沖縄県自然保護課は18日、県内の小学生が自宅や学校の周りで夏休み期間中に見つけた生き物をアンケートで答えることにより実態を把握する「生きものいっせい調査」の2022年度の結果を発表した。回答は71校の児童4177人から寄せられた。かつては身近な生き物だったアオカナヘビ類やキノボリトカゲの確認率(全回答数に対する見つけた回答数の割合)は低下傾向にある。
アオカナヘビ類の確認率は15年度に23.5%あったが、20年度の5.9%まで低下が続いた21年度に8.6%と上昇に転じたものの、22年度は再び下がり7.0%となった。
キノボリトカゲも同様の推移で、16年度は27.0%で、20年度の14.8%まで低下が続いた。21年度に若干上昇したが、22年度に16.0%と再び低下している。
県自然保護課は「21年度の上昇は誤差の範囲と捉えている。確認率が必ずしも生き物の生息密度を反映するものではないが、確認率の低下は個体数の減少を示している可能性はある。今後も調査を継続して傾向を注視する」としている。
同課はウェブサイト「沖縄生きものいっせい調査2022」で、グリーンアノールやシロガシラほか動植物全8種の確認マップなど、調査結果の詳細を公開している。
(林恭子)