「アグー」「まーさん」商標登録 中国と香港


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中国と香港でアグーの商標登録を取得した(左から)波平克也県畜産振興公社理事長と島田勉県農林水産部長=10日、県庁

 沖縄県畜産振興公社(波平克也理事長)は10日、琉球在来種「アグー」の名称と、沖縄県産食肉などに使われるロゴマーク「まーさん」の商標登録を中国と香港で取得したと発表した。農林水産物の輸出促進に向けた動きが国内で高まる中、停止中の中国への豚肉輸出再開や香港でアグーブランドを保護する目的で商標を取得した。中国や香港向け輸出に取り組む県内企業を対象に、ロゴマークや名称を無償で貸し出す。

 県産豚肉の香港輸出量は、輸出が本格化した2009年から年々増加。しかし豚流行性下痢(PED)の影響で14年の県産豚肉輸出量は、前年比19%減の約33トン。輸出全体の約1割を占めるアグーは34%減の約2・7トンだった。同公社によると「出荷量は落ち込んだが、香港での引き合いは強い。香港を経由して中国でも(アグーが)販売されている」と推測する。

 10年に日本国内で発生した口蹄(こうてい)疫の影響で中国向けの輸出は停止。しかし、波平畜産振興公社理事長は「中国は豚肉消費が多く、魅力的な地。輸出再開されれば、全国のブランド豚に先駆け県産ブランド豚の消費拡大が図れる」と話し、アグーの名称やロゴマーク活用による、消費拡大を期待した。