「教室で授業なんか聞こえない」 米軍機の騒音、追加調査を 名護市内21校対象に 市民団体が申し入れ 沖縄


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名護市教育委員会の岸本尚志教育次長(左)に米軍による航空機騒音に関するアンケート調査の実施を申し入れるティダの会の大城重吉共同代表=24日、名護市役所

 市民団体「新基地建設問題を考える辺野古有志の会」と「ティダの会」は24日、名護市教育委員会に対し、名護市内の小中学校21校を対象に、米軍大型ヘリやオスプレイによる航空機騒音に関するアンケート調査を実施するよう申し入れた。

 申し入れ書では、この21校を対象にした2015年実施のアンケートに盛り込まれた米軍大型ヘリやオスプレイなどの航空機騒音に関する6項目に加え、低周波音の健康への影響が指摘されていることから、新たに低周波音に関する4項目を加えた計10項目のアンケート調査を実施することなどを求めた。

 市が実施する航空機騒音調査によると、15年度に辺野古、豊原、久志の久辺3区で測定された航空機騒音は計3436件だったが、22年度には7111件に倍増した。また、久辺小・中学校がある豊原や辺野古の測定局では今年5月10日午前9時15分~午後1時55分の間、90デシベル以上の騒音が18回測定された。ティダの会の大城敬人事務局長は「まずは、現状の認識をやっていただきたい。こんな状況では教室で授業なんか聞こえない」と話した。
 (金城大樹)