沖縄美ら島財団、9億5千万円の黒字 コロナ禍からの観光回復で4年ぶりに赤字脱す


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沖縄美ら海水族館(資料写真)

 新型コロナ感染症の影響が和らぎ、観光客が増加したことで、「沖縄美ら海水族館」と「首里城公園」の指定管理を受ける一般財団法人「沖縄美ら島財団」(花城良廣理事長)の2022年度の収支(当期経常増減額)が9億5千万円となり、4年ぶりに黒字に回復したことが26日、財団への取材で分かった。

 コロナ禍で観光客数が激減したことや首里城火災で有料区域が開園できなかったなどの影響から、19~21年度は3期連続で赤字だった。26日に那覇市で開催された定例理事会で同財団が22年度の事業内容や決算報告などの議案を報告し、承認された。

 22年度の売上高に当たる経常収益は前年比65・1%増の約102億7千万円、経常費用は同39・1%増の93億2千万円だった。21年度は約4億8千万円の赤字を計上したが、22年度は県から水族館の管理運営費の名目で7億5千万円の指定管理料の提供があったことも黒字化に寄与した。

 20年度に運転資金不足を理由に初めての借り入れを行ったが、21~22年度にかけて全額返済した。

(與那原采恵)