一足先に九州見据え練習 念願の勝ち星目指し、奮起誓う 認定優勝の首里・女子ホッケー部 <県高校総体2023>


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県内唯一の女子チームとして部活動に打ち込む首里高女子ホッケー部の選手ら=25日、那覇市首里石嶺町の石嶺球場

 対戦相手がいなくても競技への情熱は変わらない―。首里高女子ホッケー部は沖縄県総体に単独出場し、認定優勝となる。県内で対戦相手のいない寂しさがあり、モチベーションが下がることもあるが、一足先に6月に沖縄で開催される九州大会へ照準を合わせている。先輩後輩の上下関係は緩やかで、活気あふれる表情で練習に打ち込む。

 チームの軸になるのは、MF久高倫主将、FW大見謝乃愛(のあ)、DF大城汐依(ゆい)の3年生3人だ。久高は「シュートを決めた時が一番気持ちいい」と競技の魅力を語る。

 全国総体出場を懸けた九州大会では、過去を通じて未勝利。最高は引き分けだ。8チームの上位3校が全国切符を手にする今大会でまずは1勝を目指す。2年生12人、1年生10人と人数はそろうが実力的には他の九州勢が優勢だ。2年生のFW護得久優愛(ゆあ)は「チャンスはある。隙を狙って得点したい」と奮起を誓う。

 他県と違い、試合経験の少なさが大きなハンディとなっている。それを補うのがホッケー経験者のOB、OGたちだ。主に大会前、普段は1カ月に1度ほどのペースだが、共に練習や試合をしてチーム力の底上げにつなげてきた。

 女子ホッケー部は島袋雅史コーチ(与勝高教諭)が首里高勤務時代に立ち上げ、創部11年目。現在でも指導に携わり、選手の技術向上に情熱を注ぐ。「プレーを楽しむことも大事だし、それで強くなることが理想。ただ、一番は今までやってきたことが報われるように、勝つ喜びを味わわせたい」と選手に目を向ける。持ち味のチームワークを武器に全力プレーで念願の勝ち星を目指す。

(大城三太)