
琉球ゴールデンキングスのプロバスケットボールBリーグ初制覇をコートで確信したコー・フリッピン、アレン・ダーラム、ジャック・クーリー、牧隼利、今村佳太が互いに飛びつき喜んだ。ベンチから見守った県出身でキングス一筋11年目の岸本隆一は、タオルを頭からかぶったまま床に腕をつく。そして右腕で小さく5回ガッツポーズ。主将の田代直希に抱えられ、仲間の待つコートに向かう岸本の目には光るものがあった。
Bリーグのチャンピオンシップ(CS)決勝をキングスが2連勝で制した28日、横浜アリーナにファンの大歓声がとどろいた。
CS決勝の相手は今季最高勝率をマークし、キングスの持っていたレギュラーシーズン(RS)連勝記録を破った千葉ジェッツだった。天皇杯も決勝でキングスを破って優勝しており、リーグ制覇との2冠を狙った“史上最強”のチームだ。
決勝前の会見でキングスの桶谷大ヘッドコーチは「(千葉Jは)RSを最高のコーチングで、最高の選手が最高のプレーを見せた」とリスペクトしながらも、「勝ったチーム、コーチ、選手が最強」と宣言。その言葉通り、CSの準々決勝から負けなしで頂点に立ち最強を証明してみせた。
(屋嘉部長将)
CS決勝で千葉ジェッツに2連勝し、初めてBリーグの頂点に立った琉球ゴールデンキングス。彼らが経た激戦や歴史を振り返る。