沖縄県高校総合体育大会第4日は30日、各地で7競技の決勝戦などが行われた。バレーボールは4強リーグ3戦全勝で男女とも西原が優勝した。男子は2年連続27度目、女子は3年ぶり12度目。ハンドボール男子は興南が38―23で那覇西を下し、19年連続35度目、女子はコザが27―24で浦添との接戦を制し2年連続7度目の栄冠。バスケットボール男子は美来工科が99―48で那覇を破り、2年連続9度目(中部工時代含む)、女子は西原が78―63でKBC未来を退け、2年連続9度目の頂点に立った。ラグビーは名護が26―10でコザを破り、2年連続21度目の優勝。陸上は男子200メートルの平川慧(コザ)が21秒38で追い風参考ながら大会記録を更新。喜久里彩吹(那覇国際)が100メートル障害を制して2年連続3冠、當眞紗南(那覇西)が1600メートルリレーを制し、4冠を達成した。ボクシングの男子ミドル級は大川甲斐(沖縄水産)、同ウエルター級は池田米偉(同)が1位に輝いた。
両サイド、要所で速攻 女子・コザ
両チーム一歩も譲らない試合展開からコザが後半で浦添を引き離し、2連覇を果たした。シュート率の精度で上回り、粘り勝った。
前半コザは守備でカバーが遅れて失点したり、攻撃でパスワークがうまく機能しなかったりと、いまいち波に乗りきれなかった。
ハーフタイムに「気持ちでは負けていない。絶対勝とう」と声を掛け合い、課題を修正して臨んだ後半は、短いパス回しを意識したことで攻撃がかみ合うように。GK喜屋武香音が好セーブを連発し失点を防ぐと、攻守の素早い切り替えから得点力の高い上江洲詩奈、山城星楽の両サイドプレーヤーらが要所で速攻を決めていった。
特に上江洲は「絶対に決めてやる」と速度のあるシュートだけでなく、相手GKの動きを読んで適宜ループシュートも放つなど最多8得点を挙げ、優勝に貢献した。
全国総体での目標は、昨年の先輩らが成し遂げた8強入りだ。主将の宮城愛澄は「もっといいところまで行けるよう頑張る」とさらなる飛躍を誓った。
(砂川博範)
ベンチ入り全員得点 男子・興南
ハンドボール男子決勝で、興南はベンチ入りしたフィールドプレーヤー全員が得点を挙げるなど、那覇西を相手に38―23と力の差を見せつけ、19連覇を成し遂げた。
左サイドの嵩西遥斗、左45度の宜寿次政伍がチームをけん引した。特に嵩西はシュートを放つ際の滞空時間が長く、相手GKの守備範囲が広くても空中でわずかな隙を狙い、ゴールネットを揺らしていった。「自分が決めないと勝てないと思った」と自負心をのぞかせた。
全国総体に向け、洲鎌史成主将は「全国制覇という大きな目標がある。優勝できるよう頑張る」とすでに前を見据えている。
(砂川博範)