22年度の沖縄観光収入が前年の2.4倍に 過去2番目の高さ 海外旅行の振り替えや旅行支援が需要喚起


この記事を書いた人 琉球新報社
全国旅行支援などの影響を受け、観光客ら多くの人たちが行き交う国際通り=2022年11月23日、那覇市松尾

 県文化観光スポーツ部は31日、2022年度の観光収入が前年度比2・4倍の7134億円となり、過去最高を記録した18年度(7340億円)に次ぎ2番目の高さだったと発表した。宿泊人数に宿泊日数を掛けた人泊数は同93・5%(1047万人泊)増の2167万人泊だった。コロナ禍で海外旅行を諦めた旅行者が沖縄に旅先を変更したことや、国の全国旅行支援で旅行需要が喚起されたことなどが考えられるという。

 全国旅行支援などで、消費単価が高いリゾートホテルに宿泊する人や、長期滞在が期待できる新婚旅行や離島訪問者の割合が増加したことも消費額増加につながった。

 県文化観光スポーツ部は22年度1~3月期の速報値を発表した。観光収入は前年同期比2・5倍(1060億円増)の1782億円、人泊数は同99・3%増の592万人泊だった。観光客1人当たりの県内消費額も、22年度の目標値の8万7941円を上回る、同6・6%(5847円)増の9万3970円だった。

 リゾートホテル利用者が6・1%増となったことや、フリープラン型のパッケージ旅行者が4・4%増となったことなどが影響した。

 前年と比べ、観光地めぐり(18・3%増)、沖縄料理を楽しむ(5・8%増)を選択した旅行者の割合が増えた。県は全国旅行支援の後押しを受け、レジャー目的の旅行者が増加したと推測している。

 観光客の個人消費額などをアンケート調査する県文化観光スポーツ部の宮城嗣吉部長は「20年度に対面調査からQRコードを活用したウェブ調査に変更したことで回収数が増え精度が高まった」と話した。
 (與那覇智早)