東栄塗装(嘉手納町)をオーエスジー(浦添市)が承継 琉球銀行が提案


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事業承継に合意したオーエスジーの金城俊弘社長(左)と東栄塗装工業の東秀博社長=那覇市の琉球銀行本店

 総合建設業のオーエスジー(浦添市、金城俊弘社長)と大城組は1日までに、東栄塗装工業(嘉手納町、東秀博社長)の事業を譲り受けた。後継者不在で今後の運営に悩んでいた東栄塗装工業が琉球銀行の提案を受け、企業の合併・買収(M&A)による事業承継を検討。仲介を受けたオーエスジー社が事業領域の拡大を図ろうと合意に至った。

 東栄社は1972年創業で、プラント施設や橋などの特殊塗装工事を強みに事業を手掛けてきた。ただ後継者不在など今後の事業展開で課題を抱えていたという。相談を受けた琉銀は2021年9月にアドバイザリー契約を締結。約半年かけてM&Aの候補先を調査し、以前から事業領域の拡大を希望していたオーエスジーに打診した。

 オーエスジーは、東栄社のノウハウや官公庁発注の工事実績を評価したほか、同分野のインフラ整備は今後も増加が見込めるとし、事業承継を決めた。

 東栄社の東社長は「下請けから官公庁工事と事業を展開してきた。今回の事業承継で営業の幅が広がり進展してほしい」と語った。

 オーエスジーの金城社長は「技術者の育成が課題でもある。社内での相乗効果を期待しチャレンジしていきたい」と意欲を示した。
 (謝花史哲)