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那覇空港内で航空機の整備を手掛けるMRO Japan(那覇市、高橋隆司社長)が国内の航空業界では初となるウェアラブルカメラを本格導入した。整備士がカメラを装着して映像をリアルタイムで共有、録画して保存することで、整備ミスの防止や作業品質の向上につなげる。記録映像を参照することで、ミスが生じた場合でも原因の早期特定と再発防止策が可能になった。カメラを複数台稼働させるための5G通信環境も整備した。
5月31日に会見し、高橋社長と協力企業がウェアラブルカメラでの整備の様子を公開した。昨年夏に360台導入し、毎日約100~200人が作業中に使用している。
従来の作業現場では、整備中にミスや工具の紛失などが発生した場合、全員が作業を停止し、長時間かけて原因調査や工具を探していたが、記録映像があることでミスの確認や再発防止策を講じる時間が大幅に短縮できたという。
作業映像は2年間アーカイブに記録される。同社は作業品質の向上だけでなく、蓄積したデータを教育訓練資料として人材育成に活用することも検討している。また、ライブ配信機能を用いた遠隔地作業など利用拡大も視野に入れている。
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同社の高橋社長は「航空機の整備は、航空機を安全に運航させるために不可欠で重要な業務だ。DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用し、安全性と品質の向上を追求する」と述べた。
31日の発表会には、クラウドサービスを手掛けたブロードバンドタワー(東京都、中川美恵子社長)とヘリックス(東京都、李秀元社長)、カメラ機器を提供したテクノホライゾン(名古屋市、野村拡伸社長)、光ケーブルを敷設した沖縄セルラー電話(那覇市、菅隆志社長)の協力企業4社も参加した。
(普天間伊織)