県内初、テスラ認定工場 ガレージハウス 「EV対応へ」


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ガレージハウスの上地龍太社長(左)と、支援に関わった沖縄海邦銀行与那原支店の安里祐輔支店長(中央)、上原香織営業グループ主任=24日、南城市

 自動車の板金塗装やコーティングを手掛けるガレージハウス(南城市)が、県内で初めて米電気自動車(EV)メーカー・テスラの認定する修理工場になった。上地龍太社長(36)が昨年、オーストラリアでテスラ社によるトレーニングを受け、整備に必要なさまざまな条件をクリアした。上地社長は「EV全般に対応できるようにし、EVといえばガレージハウスと言われるようにしたい」と語った。

 2014年にガレージハウスを起業する数年前、東京でテスラのモデルSを試乗して衝撃を受けた。「EVというよりパソコンを積んだ自動車で、遊び心がすごい。シートの設計も細部まで考え込まれ、構造体として全てが理にかなっていた」(上地社長)

 大阪府にあるテスラの認定工場の社長と知り合い、薫陶を受けたことも大きかった。20代後半には毎月のように大阪に通って腕を磨き、テスラの所有者を交えたネットワークも広がった。

 新型コロナウイルスの感染拡大で国産ディーラーからの受注が激減して経営は打撃を受けたが、沖縄海邦銀行の支援もあって事業再構築補助金の上限6千万円の補助が採択された。今年5月に工場を南城市佐敷に移転し、新たなスタートを切った。県内でもテスラの所有者は年々増えているという。

 ガレージハウスは国際的な第三者検査機関「TUV(テュフ・ラインランド)」による板金塗装工場の認証基準で、最高ランクのプラチナを県内で初めて取得した。工場では、アウディやフェラーリといった高級輸入車の整備も手掛けている。

 (當山幸都)