【宮古島】陸上自衛隊が、4月に宮古島沖で発生したUH60JAヘリコプター事故を踏まえて見合わせていた同型機の飛行訓練を、今月中にも再開する方向で調整を進めていることを受け、事故の発生した宮古島市の市民団体からは、原因が究明されていない段階での訓練再開方針に、反発の声が上がった。
ミサイル・弾薬庫配備反対住民の会の下地博盛共同代表は「隊員10人が亡くなる事故を起こしておいて、なぜ同型機の訓練再開をこんなに急ぐのか。隊員の命を何だと思っているんだ」と批判。「訓練を再開するにしても、道義上、原因が究明されてからやるべきだ」と強調した。
ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会は、事故の後、原因が究明されるまで同型機の飛行中止を求める声明を発表した。
仲里成繁共同代表は「住民の声が無視されている。今回の事故は陸上に落ちる可能性があったかもしれない。原因究明の前に訓練再開することは納得できない」と憤った。
(友寄開)