「政治参加と沖縄に関する世論調査」では、アイデンティティーや沖縄に対する意識についても質問した。「自身を『何人』と思うか」という問いに対し、「沖縄人で日本人」が52%と過半数を超えた。「宮古人で日本人」「八重山人で日本人」を合わせると、複合的アイデンティティーがおよそ6割を占めた。「沖縄人」が24%、「日本人」が16%と続いた。
「本当の沖縄人」とみなす重要な条件として、「自分自身が思っている」が84%と最も大きかった。「人生の大部分を県内で暮らす」が68%、「県内で生まれた」が62%、「先祖が沖縄人」が60%と半数を超えた。一方、「島言葉が話せること」は34%にとどまった。
沖縄に対する見方や考え方について、「抱える問題は、他の都道府県の人には理解されないと感じる」が80%だった。「教育の場では、沖縄固有の歴史について、もっと教えるべきだ」が79%と続いた。「復帰後の沖縄の歩みに満足」は40%にとどまった。復帰の歩みについては、現在の収入で生計を立てるのが苦しい人ほど、満足度が低い傾向にあった。
(小波津智也)