沖縄テレビ開発(大田直也社長)など3社は6日、沖縄在来山芋であるクーガ芋を利用した、筋肉と筋力の増強に効果のあるという錠剤「レキオム」を8日から発売すると発表した。レキオムは県産品で初となる、運動選手向けの禁止物質が含まれていないことを示す「インフォームドスポーツ」の認証を取得しており、沖縄テレビ開発はクーガ芋商品を活用したトップアスリートの支援などを計画している。
「インフォームドスポーツ」は、高い品質管理と厳密なリスク管理がなされた製品であることを示す国際的なスポーツサプリメント(錠剤)認証制度。世界アンチドーピング機構(WADA)が定める基準を通過するなどの条件を満たした製品が取得できる。
クーガ芋(和名・トゲドコロ)には、天然のステロイドとして知られるジオスゲニンが豊富に含まれる。
沖縄テレビ開発は2021年からサプリの開発に着手。立命館大学による実証実験では、15人のアスリートに筋力トレーニングと平行して8週間クーガ芋の粉末を摂取してもらった結果、床から腰の高さまでバーベルを引き上げるデッドリフトの種目で、1回だけ持ち上げることができる最大重量が平均して約12・5キロ増えた。また左腕の筋肉量を測定する実験でも平均して約300グラム筋肉量が増加していた。
レキオム開発に際し、同社は19年には2人だったクーガ芋の契約農家を23年には23人まで増やした。価格は30日分(1箱)で1万6800円。23年の販売目標は1千個。販売から2年間はクーガ芋自体の効能を周知するため広報活動に力を入れる。クーガ芋を活用した別商品の開発なども計画している。
ジムやウェブサイトなどで販売予定。今後は全国で販売協力者を募集する。
レキオムの開発を担当した、沖縄テレビ開発営業企画部の新里一樹部長は「沖縄の素材を生かすことを考えて作った。まずはクーガ芋の認知度を上げたい」と話した。
(福田修平)