ヤングケアラー、低所得層ほど家族のケア長時間に ストレスで抑うつも<2022年度沖縄子ども調査>


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 今回の子ども調査から、新たに家事や家族の世話などを日常的に担う「ヤングケアラー」の割合を経済状況と合わせて分析した。その結果、低所得層ほどケア時間が長く、ストレスなどの抑うつ傾向が高いことが分かった。

 家事手伝いでは各層に差はないものの、家族の介護や看病、弟や妹の世話は低所得層ほど時間や日数が多かった。

 家族のケアを担う時間を経済状況別にみると、「毎日1時間以上」の割合は、低所得層Iで23.1%、低所得層IIは20.4%で、一般層の14.4%に比べ高かった。

 弟や妹の世話をしている高校生だけを抽出した場合、「毎日1~2時間」以下の頻度では各層に大きな違いはなかったが、「毎日4時間以上」となると、低所得層Iは一般層や低所得層IIの2倍を超える7.3%だった。

 抑うつや不安感の有無を評価するため「K6質問票」を生徒にも実施し、ケアと抑うつ傾向について調べたところ、毎日1時間以上家族のケアを行う生徒は、それ以下の頻度の生徒と比べ「心理的ストレス反応相当」「中程度気分・不安障害相当」「重度抑うつ・不安障害相当」のいずれも割合が高く、差が開く結果となっている。