BEGIN・比嘉栄昇に聞く 平和の喜び、音楽で共有 24日、うるま市で「うたの日」コンサート


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「うたの日コンサート2023」への思いを語るBEGINの比嘉栄昇=5月30日、那覇市泉崎の琉球新報社

 石垣島出身のバンドBEGINの比嘉栄昇(ボーカル)、島袋優(ギター・ボーカル)、上地等(ピアノ・ボーカル)の呼びかけによる「沖縄からうた開き! うたの日コンサート2023inうるま市」(同実行委員会主催、第一興商特別協賛)が24日午後3時、うるま市の石川多目的広場で開催される。「うたの日コンサート」に込められた平和の喜びなど、比嘉が思いを語った。 (聞き手・田中芳)

 ―「うた」の有り難さを伝えようと、慰霊の日の翌日の6月24日を「うたの日」と名付け、2001年から毎年、コンサートを続けている。

 「戦争中、歌うことや踊ることもできなかったと話を聞いて育ち、戦争が終わった喜びが今の沖縄を支えていると知った。その喜びを忘れないように『うたをお祝いする』ことを、いろんな人と共有したいとの思いがある」

 ―コロナ禍の20、21年は地元の石垣島から配信で、昨年は3年ぶりに石垣島でリアル開催した。

 「コロナ禍になり、良かれと思っていたことが全部正反対になった。『うたの日』の思いはずっと変わらないものだと思っていたが、その柱が折れてしまったように感じた。答えはまだ分からないが、『うたの日』をやってみて、『うたの日』に教えてもらうしかないと思う」

 「ライブを生で聞く機会が減った。今回が初めてのコンサートになる子どももいるかもしれない。年配の方でも久しぶりだという方もいるだろう。生音、生演奏ってこういうことかと、聞いてもらいたい」

 ―沖縄本島は4年ぶり、うるま市は初開催になる。

 「うるま市はハワイの県系移民から戦後、550頭の豚が届いた場所。『うたの日コンサート』で『豚の恩返し募金』をやってきた。うるま市で開催できることにつながりを感じる」


 出演はBEGIN、伊勢正三、ハンバートハンバート、ヤファイアン・アッチャーズ・バンドら。入場料は一般5千円、高校生は2500円、未就学児と小中学生は入場無料。プレイガイドはチケットぴあ、イープラス。