報道写真家の石川文洋さんが12日から沖縄県内で講演会を開いている。学校を中心に16日まで8回の講演会を予定している。ベトナム戦争で撮影した写真を中心に戦争の悲惨さや命のつながりを伝える。ウクライナ情勢や県内で軍備が強化されている状況を踏まえ「待っていては平和はできない」と伝えることに力を注ぐ。
石川さんはベトナム戦争当時、米軍に同行して取材し最前線を撮影してきた。「戦争は残酷になる。人が変わる。それを写真で見てもらいたい」と話す。「戦争はみんな同じ。民間人が犠牲になる」とウクライナの戦争や県内での軍備強化の流れを憂える。
84歳の石川さんは「元気なうちに伝えておきたい」と思いを語った。「戦争の悲劇を想像して、基地は何のためにあるのか考えることが戦争を防ぐ力になるかもしれない」と呼びかけた。
講演会は「アレン奨学会 沖縄」15周年企画と連携している。15日はうるま市民芸術劇場燈ホールで一般向けの講演会を開催する。午後6時半から。入場無料。
(金盛文香)