今回取り上げるのは、沖縄の染め物「琉球びんがた」の職人です。豊見城市長堂の「工房あい染」の永吉剛大さん(43)の仕事場を訪ねました。母順子さん(73)も職人で、びんがたは身近な存在でしたが、本格的に始めたのは22歳の時。後継者育成事業などで学び、順子さんの指導も受けました。20代の頃は染め上がった生地を洗い、美しい柄が浮かんだ品を手にした時「これがゴールなんだ」という驚きと喜びを感じたそうです。販売にも携わる近年は「喜んで買ってもらえる商品を作っている」と新たなやりがいを抱いています。「いつの時代の人にも上等だねと言ってもらえる仕事がしたい」と目標を語りました。(2022年08月14日付 りゅうPON!掲載)
【真剣な表情】
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真剣な表情で筆を握る永吉剛大さん。この時は帯用の生地を作り、完成まで約2週間かかりました=豊見城市長堂
【湿度調整】
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工房の片隅で、型彫りの作業。湿度を一定に保つため、扇風機やビニールカーテンなどを使います
【シーグ】
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永吉さん手作りの小刀「シーグ」。型紙作りの時に使い、20年以上愛用しています
【ルクジュー】
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豆腐を圧縮・乾燥させた特製の「ルクジュー」。型を掘るときの下敷きとして使います
【たくさんの筆】
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窓辺に並んだたくさんの筆。色や作業工程で取り替えるため、多くの筆が必要です
【伸子】
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生地を張るためにつけられた竹でできた棒状の「伸子」。約5センチ間隔でつけられることが多く、工房にはサイズが違うたくさんの伸子があります
【隈取り(クマドゥイ)】
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2本の筆を同時に持ち、作業をします。「隈取り(クマドゥイ)」という作業で、生地に載せた色をすぐにこすって「ぼかし」を施します
【型置き】
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型紙を基に、のりで模様が型置きされた白生地。のりが乾きすぎたりしないように、工房の湿度は一定に保たれています
【華やかな生地】
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色鮮やかな紅型の生地
【満足の出来栄え】
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完成した生地を手に、笑顔を見せる永吉さん。琉球びんがた事業協同組合を通じて県外でも活動しています=協力・琉球びんがた事業協同組合