バスケのプレー中、男性が心肺停止に 命を救った冷静な処置とは 読谷村の女性に感謝状 ニライ消防 沖縄


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
AEDを使った人命救助で感謝状を受けた古堅沙莉さん(中央)=12日、嘉手納町のニライ消防本部

 【嘉手納】バスケットボールをプレー中に意識を失い、心肺停止状態になった男性を救助したとして、ニライ消防本部は12日、読谷村の古堅沙莉(さりぃ)さん(21)に感謝状を贈った。パーソナルトレーニングジムで勤務する古堅さんは、専門学校で救命の資格を取得するなどの知識があったたため、その場で冷静に対応し、自動体外式除細動器(AED)を使って応急処置をした。男性は回復し、後遺症もなく社会復帰した。

 1月に嘉手納町の兼久体育館で古堅さんと古堅さんの父、バスケット仲間らとプレーしていたところ、60代男性が意識不明になって倒れた。古堅さんは異変に気付き、AEDを使って電気ショックが必要な状態だと判定し、施した。その後に別のメンバーが人工呼吸をし、到着した救急隊員の措置で男性は一命を取り留めた。

 照屋圭一消防長は「私たちが駆け付けて救命措置をするには、5分以上かかるのがほとんど。心臓や呼吸が止まった人には致命的な時間になる。感謝申し上げる」と述べた。古堅さんは「居合わせたメンバーがしっかり連携して電話で通報したり、AEDを取ってきたり、心臓マッサージをしたりして、皆で救命できた」と話した。(島袋良太)