聖地沖縄で世界のライバル達が高め合う 佐久本空手アカデミーに海外5選手が集結、喜友名さんらと汗流す


この記事を書いた人 琉球新報社
香港や台湾から稽古のために訪れたトップ選手と汗を流し、交流した劉衛流龍鳳会の佐久本嗣男会長(後列左から4人目)ら=22日、那覇市泊の佐久本空手アカデミー

 空手の海外5選手が佐久本嗣男氏(劉衛流龍鳳会会長)の道場を訪ね、東京五輪空手形の金メダリスト喜友名諒さんや、金城新さん、上村拓也さんらと共に汗を流し交流した。選手らはいずれも代表クラスの選手たちで国際大会でも実績を残している。那覇市泊の佐久本空手アカデミーで22日、汗をぬぐいながら熱心に稽古に励んだ。

 香港のチェン・シマン・クリス(35)は、沖縄を訪れるのは2度目で今回は10日間ほど稽古を共にした。「現役最後となる7月のアジア大会で劉衛流の形を使うので、きちんと学びたい」と真剣なまなざしを向けた。

 香港のラウ・モーション・グレイス(31)は「劉衛流の形は独特でずっと沖縄に来たいと思っていた」と話し、パートナーで米国のトレス・グティエレス・アリエル(24)と共に汗を流した。台湾からはナショナルチームの朱慧銘監督(42)、簡慧萱(31)、陳肇擎(28)が参加した。

 佐久本会長は「空手を通していろんな国の選手と交流し、互いを認め合って異文化理解ができればいい。それが世界平和につながっていくと思う」と述べた。

 同アカデミーの清水由佳さんは「私たちの世代では、大会で対戦するかもしれないライバルたちとの交流はタブーだった。今の選手たちは横のつながりがあり、ここで得たものをまた次の世代へと伝えていってほしい」と思いを込めた。
 (大城三太)