第105回全国高校野球選手権記念沖縄大会第3日は23日、沖縄市のコザしんきんスタジアムなどで1回戦7試合が行われた。美里工は延長十回タイブレークの末、6―4で具志川に競り勝った。エナジックは那覇工に11―0、興南は中部商に10―3、那覇商は首里東に9―1、那覇は陽明に7―0でそれぞれコールド勝ちを収めた。コザは6―1で中部農林を下した。南部工は3―0で那覇西を制した。24日は3球場で1回戦の残り7試合が行われる。
少ない好機を生かした美里工が具志川との接戦を制した。九回に同点に追い付かれ相手を勢いづかせてしまうが、タイブレーク制の延長十回でスクイズを連続で決めるなど、細かくつなぐ野球で確実に得点を重ねて最後は競り勝った。
初回に幸先良く2点を先制した美里工だったが、その後は具志川も粘り、1点を争う攻防が続いた。4投手の継投で何とかこらえていたが、最終回に振り出しに戻された。
「うちは打って、打ってというチームではない。取るべきところでしっかり逃さないようにと練習から心掛けている」と奥田誠吾監督。無死一、二塁から始まるタイブレークで、練習を重ねてきたという「細かくつなぐ野球」を発揮した。
4番新垣颯琉が中前打で満塁にすると、初回に先制点となるスクイズを決めた5番新垣俐武が、再びスクイズを決めて勝ち越し。さらに6番新里皓平のスクイズで点差を2点に広げた。その裏の守りは九回からマウンドに上がった勝連崚太が、具志川打線を併殺、中飛に打ち取り、わずか4球で片付けた。
互いに一歩も引かず、延長までもつれた試合を制し新垣は「次も全員で勝ちをつかみにいく」と意気込んだ。
(砂川博範)
▽1回戦
美里工
200 010 001 2|6
110 000 011 0|4
具志川
(延長十回)
(美)伊波、神山、上原、勝連―津波
(具)豊濱、金城豪―外間
▽本塁打 上原(美)=大会第4号
▽二塁打 中村、仲井間、座間味(以上具)