シンポジウム「沖縄を平和のハブとする 東アジア対話交流」が24日、沖縄県那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。玉城デニー知事、鳩山友紀夫(由紀夫)元首相らがあいさつした。パネル討論が3部にわたって実施された。それぞれに政治家経験者や国内と中国の有識者、経済人、若者ら11人が登壇した。戦争を回避し、平和を構築するために周辺国との対話と交流を深めていく重要性について確認した。
第1部の討論には元自民党副総裁で防衛庁長官を務めた山崎拓氏と劉江永中国清華大国際関係学部教授、我部政明琉球大名誉教授、羽場久美子青山学院大名誉教授の4人が登壇した。
山崎氏は台湾有事について触れ「台湾国内で独立運動が強まることがあれば中国は必ず武力(統一)に向かう」と強調。米国が介入すれば沖縄、日本が戦争に巻き込まれると指摘し「戦争は絶対にさせてはならない。対話による解決が必要だ」と結んだ。
劉氏は国家安全保障戦略などの安保3文書に触れ「日中関係が互恵関係から対抗関係に変化している」と指摘。防衛力強化を進める日本について「(戦前に)似ている現象が起きつつある。対話して平和の道を探ることが重要だ」と訴えた。
(佐野真慈)