アルゼンチン発の沖縄モチーフ雑貨が人気 県系3世・奥間さん手掛ける


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ブランド「lemon」を手がける奥間モニカさん

 アルゼンチン出身で沖縄県系3世の奥間モニカさん(41)が手がけるブランド「lemon」の、沖縄をモチーフにした雑貨が人気だ。若いウチナーンチュの間で最も売れているのが今年から販売し始めた手帳だ。表紙はミンサーのデザインで、中はカレンダー入りになっている。旧盆や三線の日などの記念日、アルゼンチンと沖縄の祝日のほか、日付の説明をスペイン語で見られるQRコードも含まれている。

 嘉手納町水釜出身の父を持つモニカさんは、ブエノスアイレス大学でグラフィックデザインを学び、2005年に研修生として嘉手納を訪れた。研修で沖縄の歴史や文化について学んだことがlemonの商品につながっているという。

 手帳以外にもシーサーや花笠、赤花、ミンサー、三板、太鼓などをモチーフにした編み物、ブローチなども製作していて好評となっている。

 世界のウチナーンチュの日などイベントで販売するほか、インスタグラムからも注文できる。ウェブサイトでは、商品とその背景にある意味を伝えようと取り組んでいる。「大切なことは(特にウチナーンチュに)沖縄の文化に関する知識を伝え、可能な限り保存すること」と語る。

 モニカさんは10年以上前にブランドを立ち上げた。一緒に起業したパートナーの玉城レオネルさんとモニカさんの名前から名付けた。沖縄で有名なヤールーや星の砂などをプリントしたTシャツの販売から始め、休止期間もあったが昨年、編み物と手帳の商品で再開した。

 「沖縄に限らずユニークな商品も作っていきたい。沖縄への愛を表した商品も継続して作っていく。次はウチナーグチ関連。言語を守ることはとても大切だと思う。沖縄と関係あることを、ずっとやりたい。沖縄が大好きです!」と笑顔で伝えた。

(安里三奈美通信員)