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自由研究向けのおすすめ本


自由研究向けのおすすめ本
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 ジュンク堂書店那覇店・児童書担当の城間美咲さんに自由研究におすすめの本を紹介してもらいました。自由研究では天気や動物、植物、SDGsなど分野別に5冊!

 ワクワクする自然の謎や実験が盛りだくさんのラインナップです。

天気をテーマにした1冊★

「すごすぎる天気の図鑑 雲の超図鑑」
荒木健太郎・作 KADOKAWA

出版社からの内容紹介

 「すごすぎる天気の図鑑」シリーズから飛び出した、スピンオフ企画!

 数ある気象現象のなかでも観察しやすく、いつも違う姿を見せてくれる「雲」にフォーカスした、「雲のすべて」に迫った一冊です。

 超くわしいけど誰でもできる「雲の見分け方」をはじめ、雲の色や寿命、積乱雲の意外な性格、難しい雲の予報など、これを読めばあなたも立派な雲研究者。

 雲が描かれた絵画や「雲」がつく言葉など、文化的な側面も取り上げ、ますます充実の雲本です!

城間さんのおすすめポイント

 「すごすぎる天気の図鑑」シリーズ第3弾。沖縄は年間通して曇りの日が多いのですが、雲ができるメカニズムや、雲の種類などが分かりやすく学べます。

 自由研究だけでなく、今後の知識として役立つ1冊。「今こんな天気だからこれからこういう風に変わっていくはず」と、天気予報を見るのも楽しくなると思います。

植物をテーマにした1冊★

「ゆるっと歩いて草や花を観察しよう! すごすぎる身近な植物の図鑑」
鈴木純・作 KADOKAWA

出版社からの内容紹介

『すごすぎる天気の図鑑』に続く「すごすぎるシリーズ」、 今回のテーマはずばり「植物」です。

 なかでも、とくに「身近な植物」「どこでも・誰でも観察できる植物」にスポットを当て、知っていそうで意外と知らない植物のトリビアや豆知識を紹介。

また、単なる知識だけではなく、その植物の「見つけ方(探し方)」と「観察方法(見方、楽しみ方)」が詳しくわかるという、今までにない観察図鑑です。

 いろいろな角度から撮影した豊富な写真と、イラストや図などで、身近な植物についてしっかりかつ楽しく学べる内容となっています。

 葉っぱ、花、種、鳥、昆虫といったかわいいキャラたちと一緒に、身近な植物の世界へGO!

城間さんのおすすめポイント

 セイヨウタンポポやエゴノキなど見たことがある植物の知らなかった一面を楽しく学ぶことができます。自由研究のテーマを探すためだけでなく、より深く植物について研究する道しるべにもなる本だと思います。

実験をテーマにした1冊★

「理系脳をつくる 食べられる実験図鑑」
宮本一弘・監修 中村陽子・著 主婦の友社

出版社からの内容紹介

 ふだん何げなく食べているお菓子には、さまざまな科学の知識が応用されています。

 本書では、スーパーなどで手軽に買える材料と、キッチンにある道具を使って「おいしくて、おもしろい」料理実験が楽しめます。むいていないのにうす皮がなくなる「丸ごとみかんゼリー」、アルギン酸ナトリウムをつかって作る「つぶつぶメロンクリームソーダ」、宝石みたいに輝く「キラキラミラーキャンディ」、グラスをひっくり返してもこぼれない「子どもビール」などユニークで楽しい、お菓子レシピをご紹介。

 実験過程の楽しさはもちろんのこと、すべておいしく食べられるのが魅力です。実験の手順は、写真でこまかく解説。食べられる実験で学んだふしぎは「理科実験」でさらに追求していて、より知識を深めることができます。

 マンガやイラスト満載だから、わかりやすい!

城間さんのおすすめポイント

 見て楽しい、作って楽しい、おいしくて学べるレシピ&実験本です。どこでも買うことができる材料とキッチンにある道具を使って実験ができるのが魅力。お菓子の作り方だけでなく、科学的根拠も書かれているので、おいしく知識を深めることができます。

 難易度や所要時間も書かれており、低学年でも挑戦できます。料理の楽しさや奥深さを知り、家事の手伝いにもつながるかもしれません。家族や友人と楽しみながら挑戦してほしいです。

ナマコをテーマにした1冊!?

「ナマコ天国」
本川達雄・作 こしだミカ・絵 偕成社

出版社からの内容紹介

 ナマコはほとんど動かない。強くつつけば硬くなり、ゴシゴシこすると溶けちゃって、2つに切れば2匹になる。敵におそわれたら、腸を吐き出し、体はからっぽ。

 これは一体、どういうこと!? 聞けば聞くほどビックリだらけの、奇想天外なナマコの生きざま。

 じつは、そのうらには奥深〜い秘密があったのです。人間やほかの動物たちとはまるでちがうナマコという生きものの生態を、徹底的に掘り下げます。知らなくても困らないけど、知っているとおもしろい、ナマコのなぞ。

 目からウロコが落ちる充実の内容で、今日からあなたもナマコの虜になっちゃうかも!? ナマコ研究40年、大ベストセラー『ゾウの時間 ネズミの時間』の著者が贈る科学絵本。

 「ヘンなものや気味が悪いものは、研究すべきなんです。あたらしいことがどんどん見つかってくる」という珠玉のメッセージとともに、著者みずから作詞作曲した「ナマコ天国」「超人!? ナ・マーコ」の歌の楽譜つき。

城間さんのおすすめポイント

 沖縄の海が舞台のナマコの絵本です。その不思議な生態や生活を詳しく、分かりやすく描いています。インパクトのある絵は低学年の子どもたちにもグッとくるはず。人間の体と比較しながら紹介しているので、ナマコの生態を学びながら私たち人間の体についても詳しくなりそう。

 「ちょっと気持ち悪い」と思われがちなナマコが身近に感じられる、大人が読んでも面白い本です。

SDGsをテーマにした1冊★

「ゆるっと歩いて草や花を観察しよう! すごすぎる身近な植物の図鑑」
鈴木純・作 KADOKAWA

出版社からの内容紹介

今、きみが手にしているペットボトル。

せっかく買ってもらったのに、すぐにあきちゃったおもちゃ。

ポイっと捨てたあと、どこに行くかを知っている?

ゴミは燃やしても魔法みたいに消えたりしない。たくさんの環境によくないガスを出しながら、ほんとうに、ほんとうに長い時間をかけて、分解されるんだ。

人間が出し続けたゴミのせいで、もう地球はボロボロ。この星を守るために、今すぐにできることがあるよ!

城間さんのおすすめポイント

 ペットボトルはなぜ地球の環境に影響を与えるのか。普段自分が使っているものが地球にどのような影響を与えるのか。家庭から出るごみがどのくらいの時間をかけて分解されるのか。身近なごみが分解されるのには想像以上に時間がかかることが分かりやすく描かれています。シンプルな絵ですが、数字に裏打ちされた説得力に圧倒されます。

 この本を読むとごみを出さないようにするにはどうしたらいいのか、子どもながらに考えると思います。地球を守るために今できることは何かを考え、実践するきっかけにしてほしい絵本です。


城間さんメッセージ

 自由研究をやらなきゃいけないものと思うと苦になるけど、興味のあるものに対して取り組んだらきっと楽しいし、知識も増やせます。今回、紹介した本はどれも面白いので参考までに見てください。好きなことをテーマにして、楽しい自由研究に取り組んでほしいです。