劉衛流龍鳳会会長の佐久本嗣男さん(75)がこのほど、空手の指導や普及の功績から、日本武道協議会の2022年度武道功労者をはじめ、ミズノスポーツメントール賞、母校の日本体育大の功労スポーツマスター称号と相次いで表彰された。全日本空手道連盟公認9段位も授与された。佐久本さんは「過分な賞をいただきありがたい。空手を通して世界が広がった」と喜びを語った。
東京五輪空手形の金メダリスト喜友名諒さんをはじめ、世界のトップに立つ選手を数多く育ててきた佐久本さん。空手での日本武道協議会武道功労者表彰は宮平勝哉さん(1989年度)、宮里栄一さん(93年度)に続いて県内3人目となる。
全日本空手道連盟の9段授与に「空手は奥が深く、9段は聖地、武道の神様がいるところだと思っている。そこに足を踏み入れるのは荷が重いが、努力を続けていく」と気を引き締めた。
恩納村出身の佐久本さんは劉衛流宗家四代・仲井間憲孝氏に師事。80年代に世界選手権3連覇を含め、世界大会で個人形7冠を成し遂げた。
今も弟子たちと汗を流し、海外の選手も道場を訪れる。「稽古は毎日365日。教え子であろうと負けたくない。空手を通した国際交流、相互理解を図ることで沖縄から世界の恒久平和につながる」と情熱を傾けている。
(座波幸代)