全九州高校体育大会は2日、九州各地で行われた。相撲の個人100キロ級決勝で山城咲武斗(中部農林)が下田(宮崎)を押し出し、優勝した。80キロ級の前田俊之丞(中部農林)は決勝で惜しくも敗れて準優勝、個人100キロ以上級の伊良部誠士(同)はベスト8入りした。ソフトテニスでは男子個人戦で福本聖己・髙嶺大弥組(八重山)が準決勝に進出するも、途中棄権で3位となった。弓道は女子個人で決勝に進出した伊佐優衣香(興南)が4位に入った。
個人100キロ級の山城咲武斗(中部農林)は171センチ、87キロと同階級の中では小柄ながら、頂点まで駆け上がった。昨年の九州新人大会で優勝した相手を2回戦で撃破し、勢いを保ったまま臨んだ決勝では自分よりも体重が約10キロ重い相手を打ち破った。
立ち会いで激しくぶつかり合ったが「体格や技術では相手が上。止まったら負けると思って、一気に押し出した」。気迫では負けないよう前に出ることを意識すると、相手に付け入る隙を与えず、わずか5秒足らずで勝利をつかんだ。
小学生の頃から九州大会に出ているが、優勝は初めてという。「実感がまだ湧かない」と信じられない様子。次は全国総体がある。「もう少し体重を増やしてパワーをつける。全国でも優勝できるよう頑張る」と精進を誓った。
(砂川博範)