台湾の国会議長、与那国島を訪問 船で往復、国会議員と交流 定期運航に期待も


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与那国島へ出発する前にあいさつする台湾の游錫コン立法院長(左から4人目)=4日、台湾宜蘭県蘇澳(提供)

 台湾の游錫コン立法院長(国会議長)らが4日午前9時(台湾時間)、北東部・宜蘭県蘇澳の港から船で出発し、同日正午ごろに日本最西端の沖縄県・与那国島へ到着した。与那国島では超党派の議員連盟「日華議員懇談会」の古屋圭司会長(自民党)らが合流し、島内を視察した後、古屋氏らと共に船で同日中に台湾に戻る。立法院長の同島訪問は初めて。

 游氏は出発前、台湾で「今回の蘇澳から与那国への試験的な運航は今後の定期運航につながってほしい。両地の観光産業の発展に寄与したい」とあいさつした。その上で、今回の訪問について①観光ビジネスの下調べ②直航便開設③国会交流―の三つの大きな目的を強調した。

 宜蘭から与那国島までは100キロ余り。訪問は将来的な定期航路開設に向けた準備の一環で、日台双方の観光振興が目的という。ただ日本が中国を念頭に南西諸島の防衛力強化を図る中、この地域での日台連携の動きに中国は神経をとがらせているとみられる。

 游氏らの一行は4日午後に糸数健一与那国町長らと食事した後、古屋圭司会長らと日本最西端の碑へ移動する予定。