玉城知事が福建省を訪問 省トップと会談、交流促進で一致 訪中日程終え帰国へ


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「琉球館」を視察し、職員から説明を受ける玉城デニー知事(手前)=6日、中国福建省福州市(県提供)

 沖縄県の玉城デニー知事は6日、中国福建省福州市を訪問した。同省トップの周祖翼省党委員会書記と会談し、県と省の交流を促進する重要性で一致。周氏は、中国と琉球の交流に触れた中国の習近平国家主席の発言に言及し、玉城氏は「交流をさらに続けていく責任がある」と応じた。玉城氏が会談後、記者団に明らかにした。

 習氏の発言は、6月4日付の共産党機関紙、人民日報が1面で報道。習氏は「(福建省)福州で働いた際、琉球との交流の根源が深いと知った」と語ったとされる。

 沖縄県と福建省は昨年、友好関係を結んでから25年を迎えたが、新型コロナウイルス流行の影響で交流事業を実施できなかった。双方は知事訪問をきっかけに交流の本格再開を後押ししたい考え。

 玉城知事は福州市で、明朝時代から清朝時代にかけて福州で亡くなった琉球人の船員や留学生らを埋葬した琉球人墓地を訪れ、沖縄から持参した平御香(ヒラウコー)とウチカビを供え、手を合わせた。

 その後、同市の林宝金書記の主催する昼食会に招待され、那覇市と福州市が、沖縄県と福建省よりも前から友好都市提携をしていることに県として感謝した。昨年、沖縄県と福建省の友好県省25周年式典を那覇市の福州園で実施したことも紹介した。

 同日午後には、中国へ貢ぎ物を献上するため派遣された琉球人らが拠点とし、現在は沖縄と関係する文化財を展示する「琉球館」を訪れた。また、福建省との経済・文化交流促進のために、1998年に建設された福建・沖縄友好会館も訪問した。

 知事は日本国際貿易促進協会(会長・河野洋平元衆院議長)の代表団の一員として参加。5日は中国の李強首相と会談した。6日は県の独自日程だけだった。7日帰国する。