下地島の航空機墜落、初の「無操縦者航空機」事故と認定 国交省


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
PDエアロスペースの無人飛行実験機(同社ホームページ事業概要より)

 【東京】国土交通省は7日、宮古島市の下地島空港の近海で試験飛行中だった無人航空機が墜落した件について、「無操縦者航空機」の事故と認定した。同省航空局安全部航空安全推進室によると、無操縦者航空機の航空機事故認定は初めて。今後は、運輸安全委員会に指名された航空事故調査官3人が事故原因などの調査を行う。

 同推進室によると、事故機は6月28日午後6時12分に下地島空港を離陸した直後、地上から遠隔操縦して機体を飛行させるための設備と機体との間の無線通信に不具合が発生した。

 自動操縦に切り替えて飛行を続けたものの、あらかじめ設定していた飛行試験空域から外れる恐れが生じた。このため、機体の飛行停止装置が自動的に作動し、同13分ごろに下地島空港の北約3キロメートル付近の海面に墜落した。

 機体は飛行できないほどの重大な損傷を受けており、同推進室は、7日までの調査で、航空法に定められている「航空機事故」に認定される「大修理相当」な状態と認定したとしている。

 飛行試験を実施したベンチャー企業「PDエアロスペース」の緒川修治代表は「事故を隠すつもりはない。調査に対し粛々と対応、回答していきたい」と話した。