路上寝2341件の最多ペース 事故、犯罪被害の後絶たず 県警、適正飲酒呼び掛け 5月末でコロナ禍前19年上回る 


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道路脇で寝る男性=2023年4月、県内(画像の一部を加工しています)

 道路で横たわる行為、いわゆる路上寝(路上横臥(おうが))の110番通報件数が、2023年5月末時点で2341件に上り、昨年同期比409件増と大幅に増加していることが8日までに県警への取材で分かった。コロナ禍以前の19年は年間7221件と過去最多だったが、23年は19年の5月末時点の数を上回るペースで増加している。

 路上寝の多くが、過度の飲酒が起因となっているとみられ、事件、事故に巻き込まれる可能性のある危険行為として、県警は適正飲酒を強く呼びかけている。

 23年1月の路上寝による県警への通報は352件、5月は585件と約1・7倍に増加。例年、屋外での活動時間が増える5月ごろから夏場にかけて増加する傾向にある。年間過去最多だった19年の通報は、5月末時点で2095件。23年は同期比で246件増となり最多ペースだ。20年以降は千件台で推移してきたが、コロナ禍以来初めて同期で2千件台を超えた。

 路上寝による交通事故も後を絶たない。県警によると、23年5月末時点の路上寝による交通人身事故は3件発生し、いずれも重傷を負った。22年は14件発生し、このうち7人が重傷、3人が亡くなったという。

 6月には那覇市の国際通りの歩道で寝ていた男性のかばんから財布を抜き取ったとして、窃盗容疑で男子中学生が現行犯逮捕されるなど、犯罪被害に巻き込まれる危険性もある。

 県警関係者によると、路上寝の通報は当直対応となる人手が少ない時間帯の夜間が多く、業務に支障が出ることも少なくないという。

 那覇市松山で昨年、酒に酔って寝ていた男性に移動を促した警察官がつばをかけられ、蹴られるなどの暴行を受けた。男性は公務執行妨害容疑で逮捕されたが、酒に酔い一連の行為の記憶はあいまいだったという。同関係者は「人命に関わる可能性もある危険な行為と認識し、心配する家族のことなどを考え、路上寝はやめてほしい」と訴えている。 (高辻浩之)