「フトン巻きのジロー」上場申請 沖縄創業のランドリー、全国105店展開


この記事を書いた人 琉球新報社
東京プロマーケットへの上場を予定するフトン巻きのジロー。2022年12月現在で全国105店を展開する。写真は栃木県宇都宮市にある直営の宝木店(提供)

 布団のコインランドリー事業を手掛けるフトン巻きのジロー(栃木県、森下洋次郎社長)は10日までに、東京証券取引所内のプロ投資家向け市場「東京プロマーケット」に新規上場を申請した。上場予定日は8月10日。2017年に沖縄で設立した同社は2020年に本社を移転し、2022年12月末時点で沖縄の38店を含む全国105店を展開するなど、一定程度の目標を達成したことから上場を決めた。

 2022年12月期決算で売上高7億6千万円、経常利益6900万円、純資産3億3100万円を計上。フランチャイズなどで店舗拡大を図り、着実に業績を伸ばしてきた。2025年の売上高は20億円を掲げる。その中で、新規事業や資金調達など今後さらに規模拡大を目指すためには、上場による信用力の向上が必要と判断したという。

 同社は森下社長が2016年に沖縄で1号店を出店してスタートした。家庭用布団の洗濯サービスに注力してから需要を開拓し、2017年に前身のランドリージローを起業。2年後に東京へ初出店し、2020年に現社名に変更するとともに、本店を栃木県宇都宮市に移転した。

 森下社長は「沖縄発の企業として、全国でポジションを取る時に沖縄からも応援される会社でありたい。上場はステップアップするために重要なことで、ようやくスタートラインに立てたという心境だ」と語った。その上で来年には新興企業向け市場の東証グロース上場を目指すとしている。

 東京プロマーケットは買い付けが原則的に機関投資家などプロに限定される。信用度や知名度を高める目的で上場する企業が多いとされている。
 (謝花史哲)