HY仲宗根さん「命が一番大事」 沖縄戦について歌ったあの曲を紹介 うるま市伊波小で平和学習 沖縄


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伊波小学校の6年生児童と平和について話をするHYのメンバー=6月29日、うるま市立伊波小学校

 【うるま】うるま市立伊波小学校で6月29日、市出身のバンド、HYを招いた6年生の平和学習があった。ボーカルの仲宗根泉さんが沖縄戦について歌った曲「時をこえ」を作った背景や、曲に込めた思いを語ったほか、メンバーが児童たちと一緒に戦争と平和を考えるワークショップなどをした。

 仲宗根さんは戦禍をくぐり抜けてつないだ命の大切さを歌った「時をこえ」について、自身の祖母に「命が一番大事だから。それを繰り返さないということを伝えてほしい」と言われ、その思いを込めたことを紹介した。「私のひいおばぁは、米兵に捕まったら拷問されるかもしれないけど、命が一番大事だから逃げようとして、そして捕まって、生きた。でも近所の人たちは自決してしまった」と曽祖母が沖縄戦を生き延びたことを話した。

 ボーカルの新里英之さんは戦争に関する言葉と、その反対にある「ハッピーな言葉」を子どもたちから集めるワークショップをした。「人が死ぬ」などの悲しい言葉の後に、ハッピーな言葉集めでは児童から「夕飯がお肉!」などの声が上がると笑いも起きた。児童らは友人や家族との日常が続く平和の尊さをかみしめた。仲宗根さんはアカペラで「時をこえ」を歌い聞かせた。
 (島袋良太)