りゅうちぇるさん「自分らしく」発信 大切にした個性と多様性 多くの人を勇気づける


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「自分の心が温かくなる道を歩みたい」と語るryuchellさん=1月14日、那覇市の琉球新報ホール

 12日に亡くなった県出身タレントのryuchell(りゅうちぇる)さんは、「自分らしく生きること」を積極的に発信した。多様性や個性を尊重する生き方は多くの人に影響を与えた。1月に琉球新報社が開催した講座では「自分を大切にし、愛して、自分の直感を大事にしたい。正義の道よりも、自分の心が温かくなる道を歩みたい」と語っていた。

 幼少期からピンクの服などかわいい物が好きだったという。だが中学では「厳しい校則や先輩後輩の上下関係」に苦痛を感じ、「個性を隠して」生きた。

 高校進学や交流サイト(SNS)での発信を機に「自分を貫こう」と決意した。上京後に原宿の有名アパレル店員を経て、タレントとして活躍した。平たんではない芸能活動の中で「諦める、割り切る、逃げる、戦わない。そして、期待しない」生き方を身に付けたという。

 沖縄について「ちゃんぷるー文化」と指摘し、「その中で僕は人を見た目だけで判断せず、『どういう背景があり、どのような環境で育ち、何と闘っているのか』を考える癖が付いた。人の痛みが分かるようにもなった」と語っていた。
 (伊佐尚記)

 

【つらさや悩みを抱えている人のために、さまざまな団体や組織が電話などで相談に応じています。ひとりで悩みをかかえず、相談窓口と話をしてみましょう】

◇県内の主な相談窓口は次の通り。

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