那覇で特定外来種「オオヒキガエル」確認 強力な毒液を出す場合も 沖縄県と環境省、姿や卵を見たら通報を呼び掛け 新港ふ頭


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4年ぶりに那覇港新港ふ頭緑地周辺で確認された特定外来生物オオヒキガエル(県自然保護課提供)

 沖縄県と環境省は12日、本島に定着していない特定外来生物オオヒキガエル1匹が那覇市の那覇港新港ふ頭緑地周辺で確認されたと発表した。体長15センチになる中南米原産の大型カエルで、本島で確認されるのは2019年以来4年ぶり。強力な毒を分泌し、繁殖力が強く昆虫などを大量に捕食する。生態系に与える影響が大きいため、早急に防除する必要があるという。発見されたのは10日午後8時47分頃。体長13.2センチ、体重288グラムのオス。県の外来種対策事業によるモニタリング調査で確認され、その場で捕殺された。

 オオヒキガエルは、11年に浦添市港川から小湾にかけて発見され13年までに約700匹が捕獲・排除された。その後、19年7月に那覇港新港ふ頭地区で1匹捕獲されている。

 県と環境省は、今回確認された場所にはまだオオヒキガエルが潜んでいる可能性があるとして、姿や鳴き声、卵を発見した場合には通報するよう呼び掛けている。また、目の後ろのコブを刺激すると毒液を出すことがあり、捕獲する場合は、直接素手で触れないよう注意を呼び掛けている。通報先は県自然保護課098(866)2243または環境省沖縄奄美自然環境事務所098(836)6400。