国の「首里城復元に向けた技術検討委員会」は13日、2023年度第1回北殿・南殿等ワーキンググループ会議(高良倉吉委員長)を沖縄総合事務局で開き、北殿・南殿等施設の完成時における用途や導線計画について検討・議論した。
正殿完成後の26年度以降の復元施設の優先度についても議論され、正殿へのアクセス性やユニバーサルデザインを考慮する観点から北殿、黄金御殿および寄満(ゆいんち)を優先的に整備することで意見が一致した。
施設完成時の利用者のバリアフリー導線に関して、委員から正殿と後之御庭(くしのうなー)をつなぐ部分へのスロープ設置は景観が損なわれる可能性があるという意見があり、目立たないような場所へスロープを設置するなど今後検討する必要があるとした。
高良委員長は首里城を構成しているのは正殿だけではないとし「消失した建物の全ての整備を検討した上でどのようにゴールに向かっていくのか議論する必要がある」と述べた。
(與那原采恵)