ひとり親世帯の朝食を支援 小禄地域振興会 コンビニと連携し「引換券」配布、年間3500食を無料提供


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 【那覇】ボランティア市民団体「小禄地域振興会」(新垣吉浩会長)が取り組む、ひとり親世帯支援事業の「グッドモーニングの会」の活動がこのほど、3年目を迎えた。対象の子どもたちに市内の指定コンビニエンスストアで使える朝食引換券を配布し、朝食を支援する活動だ。那覇市母子寡婦福祉会(仲盛光子会長)を通じて希望者に配布される。

朝食引換券を手にする小禄地域振興会の新垣吉浩会長(前列左から2人目)、同会の瀬底明さん(同3人目)、那覇市母子寡婦福祉会の仲盛光子会長(後列右端)ら=那覇市金城の市総合福祉センター内(提供)

 同会は、市内のコンビニと連携し、土・日曜日の午前6時から午前9時まで、子どもたちが指定店舗で同会発行の朝食引換券を提示すると、1人1食当たり400円以内でおにぎりやパン、サンドイッチ、牛乳などが無料で受け取ることができる。「早寝・早起き・朝ご飯」の生活リズム向上への思いも込め、朝食にこだわっている。

 朝食引換券は6~10月、11月~来年3月の2期に分けて配布する。対象は福祉会の会員で小学6年生がいる世帯の希望者。きょうだいがいる場合は1食当たり最大3人分で900円分の引換券が配布される。

 資金は会員や市民らの寄付、企業・団体からの助成金などが充てられ、2021年に事業を始めた。年間約3500食を無料で提供している。

 市母子寡婦福祉会の仲盛会長は「子どもの数が減ってきているが、ひとり親家庭の世帯数は増加傾向にある」と指摘。「朝食をしっかり取れるような支援ができたらうれしい」と話した。

 同事業を進めている瀬底明さんは「コンビニの店長らと連携して来店した子どもたちの様子を見守る意味もある。引換券が使える店舗を増やし継続的に連携していくことを希望する。財源を増やし配布できる幅も広げていきたい」と語った。問い合わせは、電話090(9785)0866(瀬底さん)。
 (中川廣江通信員)