辺野古土砂仮置き、防衛局の回答に沖縄県「疑念払しょくされていない」と再質問へ


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沖縄県庁

 名護市辺野古の新基地建設で、設計変更が必要な大浦湾側の埋め立て用土砂を辺野古側埋め立て地に仮置きする沖縄防衛局の計画を巡り、防衛局が県に出した回答について、県の前川智宏土木建築部長は18日、「県としての疑念が払しょくされていない」と国の回答に不満を示した。今後2週間以内を目安に再度質問する方針を示し「(防衛局に)工事に着手しないよう『指導』を行うか回答を確認した上で検討する」と語った。

 前川氏は同日、県庁内で行われたオール沖縄会議現地闘争部会など市民団体との面談で発言した。市民団体の北上田毅氏は防衛局による開札が20日に行われると指摘。再質問をするとした県の姿勢に対し「具体的な回答があるとは思えない」と述べ、県側の迅速な対応を求めた。

 一方、辺野古に向け石材の搬出が行われている本部町の塩川港で、防衛局が当初地元に説明した計画を大幅に上回るダンプトラックが運行されている件について、県港湾課などは10日、港の岸壁や荷さばき地の使用許可権限を県から移譲している本部町の平良武康町長らと協議したと明かした。県と町で情報交換し、住民側にどのように説明するのか本部町として判断するように検討を促したという。(知念征尚、與那原采恵)