スタジオドリームアート(松川夏子主宰)所属のバレエダンサー、丸山ほたる(20)が、8月14日からカナダのアルバータ・バレエ団に入団することが決まった。丸山は2016年に琉球新報国際バレエコンクールで県知事賞を受賞し、19年にシンガポールで開かれた国際バレエコンクールでクラシック、コンテンポラリーの2部門を制した。22年1月から23年6月まで、アルバータ・バレエ団付属の「アルバータ・バレエ・スクール」に留学した。2年連続で優秀な成績を収め、卒業公演は主役を演じた。丸山に入団後の目標などを聞いた。(聞き手 金城実倫)
―バレエ団入団が決まった。今の率直な気持ちは。
「幼い頃から、世界で活躍するバレエダンサーになりたいと目標を持っていた。夢をかなえることができてうれしい」
―19年の国際バレエコンクールの後、ドイツ・ベルリンのバレエ学校に留学している。
「16歳で初めて海外での生活を体験したが、慣れない一人暮らしや学校の環境になじめなかったことなどから、精神的にも身体的にも苦しかった。さらに新型コロナウイルスの感染拡大でドイツから出国しなければならず、ベルリンに戻ることができなかった」
―アルバータのバレエ学校へ留学した理由は。
「帰国後、(県内の)高校に復学したが、海外のバレエ学校で技術を磨きたかった。オーストラリアのバレエ学校に留学することが決まっていたが、コロナが再び世界でまん延し、2度目の留学断念を経験した。海外のバレエ学校へ行く気持ちは変わらなかったので、諦めずに自分で調べて、アルバータ・バレエ・スクールに留学できた。アルバータは、講師や生徒たちも優しく、自分に合ったバレエ学校だった。自分の実力も発揮でき、成績優秀者として認めてくれた」
―卒業公演の「ドンキ・ホーテ」は主役の「キトリ」を演じた。
「卒業公演での舞台に立つことだけでもうれしいのに、主役を演じ、とても幸せだと感じた。バレエを指導してくれた松川夏子先生と上原なつき先生、両親、スタジオドリームアートの皆さんの支えがあったからここまでこられたと思う」
―アルバータ・バレエ団はカナダ三大バレエ団の一つだ。
「入団に向け、身の引き締まる思いだ。アルバータ・バレエ団はコンテンポラリーの作品数がクラシックの数と同様に存在し、団員数は30人くらいだが、俊敏で動けるダンサーばかりだ。初心を忘れず、謙虚な気持ちで舞台に挑み、自分の成果を発揮したい」