夏場に多発!熱中症が起こる仕組みは?気をつけることは?<ニュースはじめの一歩>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 Q:夏場に多発する熱中症って、どんなもの?

 

 A: 高温多湿な環境に長い時間いると、体の中の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能の働きが悪くなって体内に熱がこもってしまう状態をいいます。症状としてめまいや立ちくらみ、大量の汗や筋肉痛などがみられ、進行すると頭痛や嘔吐(おうと)、だるさを感じたり判断力が低下したりする恐れもあります。

 気温や湿度の高さ、外での作業など、熱中症を引き起こす要因はさまざまですが、65歳以上の高齢者は特に注意が必要です。加齢で暑さやのどの渇きを感じにくくなり、体内の水分が減ることで調整機能も低下し、発症しやすくなっています。体温の調節能力が十分に発達していない子どもや障がい者らに対しても気を配る必要があります。

 消防庁によると、県内で今年5月~7月16日に熱中症で救急搬送された人の累計は、速報値で420人でした。高齢者が最多の209人で全体の49.8%とほぼ半数を占めています。発生場所は住居が全体の41.2%を占めます。住居でも、発症リスクが高いことがよく分かりますね。

 また就寝中、室内の温度が高いと熱中症になる場合があります。寝る前に水分を取り適度な室温を保ちましょう。

 熱中症予防には、小まめな水分補給と暑さを避けることが一番です。扇風機やエアコンで室温調整が大事です。外出時は日傘や帽子を着用し、小まめな休憩も心がけてください。症状が見られる場合は涼しい場所に避難し、衣服を緩めて体を冷やし、水分や塩分を補給しましょう。自力で水を飲めない、呼びかけに応えられないといった際は、救急車を呼びましょう。