浜田防衛相「安全十分」 米国オスプレイ事故 米軍の飛行続行を追認


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
米軍のオスプレイについて「飛行停止などを求めることまでは考えていない」と述べる浜田靖一防衛相=28日、防衛省

 【東京】2022年に米カリフォルニア州で発生した米海兵隊のMV22オスプレイ事故でクラッチの不具合が原因だったことについて、浜田靖一防衛相は28日の閣議後会見で機体の欠陥ではないかと問われ「米側からは、部品交換などの措置を実施してオスプレイの飛行の安全を十分確保していると説明を受けている」と答えた。米軍の飛行続行を追認した格好だ。

 飛行停止や飛行経路の制限を求める必要性については「米側で部品交換などの安全対策が実施されており、飛行停止などを求めることまでは考えていない」と述べた。一方「これまでに取られた措置の徹底など安全面への最大限の配慮を求めていきたい」と強調した。

 22年6月に米カリフォルニア州で発生して5人が亡くなった事故について、米海兵隊は21日、機械的故障が原因だったとする調査報告書を公表した。操縦や整備のミスはなく、原因はエンジンとプロップローター(回転翼部分)をつなぐクラッチの不具合だった。

 報告書はクラッチの不具合が生じる根本的な原因は「不明」とした上で、事象を軽減する対策を示している。報告書を受け、防衛省は22日以降、陸上自衛隊のV22オスプレイの飛行を見合わせている。

(明真南斗)