【埼玉】沖縄の旬の野菜「ナーベーラー(ヘチマ)」のおいしさを伝えようと、沖縄料理研究家の高山厚子さんが2日、埼玉県鶴ヶ島市の西市民センターで親子ヘチマ料理教室を開いた。親子11組、28人が参加し定番のみそ炒めをはじめ、天ぷら、サラダなどに仕上げた。参加者は「おいしー」と、これまでのイメージを覆すうまさを堪能した。
料理教室は、今年3月にゼロカーボンシティ宣言をした鶴ヶ島市の推進事業の一環。同市生活環境課の永井昌和課長は「緑のカーテンのほかにも食べて良し、化粧水やたわしにも使って良しの多用途性がある点に着目した。子どもたちが環境を考えるきっかけにするにはもってこいの野菜」と話す。6月には市民へ苗と育成のネットを配布して普及を図っている。
料理で使ったナーべーラーはJAおきなわが協力して約10キロを提供した。参加した児童は「みずみずしくて、めっちゃおいしい」「給食に出たらいいのに」と高評価の声が続々。
ヘチマに植物栽培の実験のイメージが強かったと言う足立佳代子さんは「キュウリやズッキーニと似ているかと思っていたが、イメージが変わった。生で食べてもおいしいし、食感がとてもいい」。日常的に普及が進めば「みそ汁などは手軽にできそうで、取り入れてみたい」と話した。
講師を務めた高山さんは自宅でも教室を開催してヘチマのおいしさを伝えている。「食べると、みんながおいしいと言うのにあか擦りのイメージがあるのか、ゴーヤーと違って緑のカーテンとしても同時に広まることがなかった。このおいしさは今後も広げていきたい」と話した。
(斎藤学)