【那覇】免許証を返納した高齢者らを車でスーパーに送り、買い物をしてもらう取り組みが那覇市首里大名第二団地自治会で行われている。取り組みの名称は「地域の足」移動支援プロジェクトで、同自治会では昨年12月から6月まで試験的に行ったが、住民ニーズを受けて7月から本格実施している。
7月25日には、自治会集会場でプロジェクトの本格始動に向けた協定締結式があり、車両を提供する沖縄トヨタグループやプロジェクトの運営主体の那覇市社会福祉協議会や那覇市、自治会関係者らが出席した。
地域の足プロジェクトはトヨタレンタリース沖縄が提供する「トヨタシェア」の車両を活用して、地域住民の買い物を支援する取り組み。大名第二団地自治会では毎週水・金曜日午前に自治会集会所で利用者を拾い、サンエー経塚シティに送迎する。
利用料金は1回百円で、免許返納者や高齢者世帯が対象。車両は特別養護老人ホーム大名や社会福祉法人若杉福祉会のスタッフがボランティアで運転する。
協定締結式で、利用者を代表してあいさつに立った森田茂美さん(86)は「皆さんの協力で買い物ができている。これで長生きできる」と笑顔で語った。
昨年、免許証を返納した玉城美代子さん(85)は毎週水曜日の利用。「これまで歩きで買い物していたが、遠くて大変だった。皆さんの取り組みに感謝したい」と語った。
(吉田健一)